2015年2月7日土曜日

本州唯一、クマゲラの棲む山の環境保護は大事なんだ - 森吉スキー場 (その一) (秋田県)

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森吉山はたおやかな山容で知られ、花の百名山でさらに知名度が上がりました。
ただ、余り知られていないのは、県立自然公園の指定に止まっているからでしょう。

もし、国立や国定に公園指定がなされたのなら、話は変わったかもしれません。
このため、観光開発が進んでいないのが幸いして、自然がよく残されています。

手つかずの広大な山塊でして、野生動物もさぞや安心して暮らせることでしょう。
マタギによる伝統的な狩猟も今では廃れて、ツキノワグマは気楽かもしれません。

それで、このパンフに載ったイラストの鳥が目を引きますが、和名はクマゲラでした。
日本に生息するキツツキの仲間では最も大きく、体長が五十センチもあります。

ウイキペディアより拝借

頭のてっぺんが赤い羽毛で被われていますが、なんともユニークな色合いですね。
実は、この奥森吉のブナ林で生息が発見されたのは、昭和五十年のことでした。

本州で初めて生息が確認された大発見だったのですが、比較的最近のことです。
まだ半世紀も経っていないのですが、これは、ブナ林で繁殖するのが理由でした。

しかも、営巣する縄張りが広いため、生息の密度が低くなり、見つけにくいのです。
巣穴も生きたブナの木を利用しますし、どうしても生命力のある樹林が必要です。

開発が遅れていたのも手伝って、この山は奥深くて人を寄せ付けませんでした。
これが、現在まで細々でもクマゲラが棲みついてこられた事情なんじゃないのか。

しかも、本州はこの地域と白神山地だけが生息地で、生息数が減少しています。
逆に、ブナが植生しない北海道は、普通に見られますので面白い感じもします。

実は、北海道のクマゲラは、マツ林に棲み付くので種類を選ぶ必要がありません。
北海道ならありふれた樹木で、原生林も未だ未だ残されているのが現状です。

こうしてみると、本州の方は環境に少し神経質で、そっとしてあげるべきでしょう。
今や絶滅危惧種ですが、スキー場の廃止がこの鳥を助けるのかもしれません。

平成3年12月30日滑走
午前中は、阿仁スキー場を滑走

というわけで、当初は森吉山山頂までゴンドラやリフトを掛ける構想がありました
阿仁側と森吉側を結ぶ大プランだったのですが、環境保護派の反対が強かった。

当然、このクマゲラやツキノワグマなど、生き物たちの天国は守らねばならない。
このため、当初計画よりかなり低い地点でのゲレンデ開発となったのも事実です。

結局、山頂開発計画は断念されてしまいましたが、両スキー場がつながっていないという実際にもかかわらず、リフト券が共通だったのが不思議で、この計画の名残であったのだろうなとも思うのでした。


おまけ:
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