2015年8月4日火曜日

スロープさえあれば、リフトは自分で購入して設置するのがDIYゲレンデ - 月山スキー場(山形県)

月山夏スキー五色亭旅館
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ご存じ、月山夏スキーの名物といえば、あのエンジン駆動のTバーリフトです。
ただ、搬器がロープから着脱する原理は、原始的でもゴンドラと同じでした。

でも、着脱するには、乗る人がロープに自ら引っ掛け、外すという手動です。
もし、怖気づいて引っ掛けられないのなら、監視人のオヤジに頼むしかない。

ところが、態度が横柄で商売っ気も全く無くて、乗せてやるぐらいのものでした。
まあ、都会から金を落としに来たスキーヤーをなぶる、田舎のクソジジイです。

当時は、そんな印象しかなかったのですが、少しは商売に目覚めたでしょうか。
そう願いたいものですが、逆に言えば、コアなファンだけが滑りに来たのも事実。

だから、無愛想はお構いなしで、滑りたいのが先立って気になりませんでした。
このTバーリフトですが、スキーリフトでは、比較的原始的な部類に入ります。



他方、最も原始的なのはロープトゥですが、これは綱引きのロープだけです。
斜面のふもとと頂上の間を、グルグル回転するだけで、それにしがみつきます。

これだけシンプルですと、歴史も古く、世界初の設置は百年以上も前でした。
自分の記憶ですと、岩手県の水上スキー場で滑ったのが、最後になりました。

未だに、地方自治体が運営する小規模なゲレンデなどで使われております。
ただ、綱にしがみついて坂を上ってもらうので、結構、腕力が必要になります。

だから、百メーターまでの短い距離に向いていて、斜面も緩やかだと楽です。
他には、登坂時の負担を軽くした、プラスチックの取っ手付きもありました。

よくポーラーリフトとか称しますが、これは日本ケーブルの製品名なのです。
他には、安全索道がバンビ、東京索道はキャリーエースと名づけていました。

東京索道 キャリーエース
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安全索道 バンビ
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これらは、ロープトゥ(綱で引っ張る)の仲間として考えても差し支えないはず。
まあ、ちびっ子ゲレンデでは、定番のリフト(索道)には違いないのでした。

ところで、装置的には原理・構造もシンプルなので、個人用もあるみたいです。
色々とググッテいるうちに、携帯装置を販売している会社が海外にありました。

会社は、モータースポーツエンジニアリングといい、カナダのトロントにあります。
どうも、装置は工学博士アナトリー・ピバルナス氏によって発明されたみたい。

それを製品化して、サイトではキット一組を1250米ドルで販売しております。
使い方ですが、ユーチューブでアップされた動画を見ると、参考になります。

構造はシンプルで、5.5馬力エンジンでプーリーの回転力を作る格好でした。
距離百メーターのスロープに対応するワイヤー付きですが、3.2ミリとか細い。




一方、フックでワイヤーに引っ掛けて乗降するのは、チンコ型搬器と同じでした。
ただ、フックが意外とちゃちな造作で、安全面で少し不安がなくもありません。

個人用のリフトですから、運用は自己責任に任せるというところでしょうか。
他方、月山のTバーリフトは、旅客を運輸する目的ですから、営利なのです。

セルフで搬器を脱着させるにしても、安全性に配慮した設計だと思いました。
というわけで、雪国にお住まいでスロープをお持ちなら、ご購入を検討ください。

三十分で手軽に設置と説明があり、すぐに個人専用ゲレンデのオープンです。
自宅の裏山ですぐに滑られるのは、夢のような話ではないかと思いました。

ただ、最高で秒速8メーターとクワッドリフトの二倍もあるような高速運行の割には、ワイヤーも細いし、引っ掛ける搬器もちょっと貧弱なところで、勇気を必要とするあたり、スキーコントロールに自信のない方は、リフト料金を払ってでも旅客事業のリフトに乗るべきだとも、思うのでした。


おまけ(関連サイト):

ABOUT ANATOLY PIVARUNAS

Ontario War Memorials

Personalized towing device US 4611542 A

Russian inventor attempting to revolutionize skiing


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