2016年12月23日金曜日

文字や言葉のかわりに一目でわかるように抽象化されたのが、東京オリンピックからなんだ - ピクトグラム(そのほか)

東京オリンピックのピクトグラム

ピクトグラムは、言葉や文字の代わりに、見ただけで分かるデザインのアイコンです。
絵文字、絵単語になりますが、非常口を示すサインのイラストで、おなじみのもの。

言語の壁を越えて、ある程度の常識を分かち合えれば、その意味を理解できます。
特に、たくさんの国や地域から人が集まる特別な場所は、非常に役立つはずです。

その典型的なイベントは、スポーツの分野なら、オリンピックが代表格になるんだな。
昭和34年の東京オリンピックは、欧米以外の地域で、初めての開催になりました。

コミュニケーションも日本語になり、アルファベット圏以外の国では初めてなのです。
欧米は、言語こそ各国で違うものの、書き言葉はアルファベットの表音文字なんだ。

しかも、各国の言語は互いに影響しあったりして、借用語もあったり似通っています。
意思の疎通を図ろうと思えば出来なくもないはずで、何とかなったのが実態でしょう。

一方、日本語は、漢字やらひらがななど、表意・表音文字が複雑に絡み合います。
これに、ローマ字も加わりますが、あくまでも日本語を表現する発音だけなのです。

他方、発音はあいうなどの母音を中心に構成されて、話すのに難しくはありません。
でも、文章構文が欧米の言語と全く異なりますし、単語自体が未知との遭遇です。

このため、日本語が通じない選手や観光客向けに、一目で意味を分かってもらおう。
当時、ほとんどの日本人は英語が不得手だったはずで、こうなったら絵文字で勝負。

つまり、文字の文章で表現する代わりに、視覚的な図案で表現することにしました。
まあ、言語に制約されなくても、内容の伝達を直感的に行うのが、目的なのです。

それこそが、コミュニケーションの壁を越えて、当時の日本人と外国人を取り持つ。
こうして、競技種目は、体のシルエットをデザインしたピクトグラムが採用されました。

実を言うと、これがオリンピック史上で初の採用になったのですが、これぞ日本です。
以降、大会エンブレムと同様に、開催国を象徴するピクトグラムが使われています。

札幌オリンピックのピクトグラム
今見ても、感動するポスターのデザイン

一方、自分が開催の年に住んでいた、札幌での冬季オリンピックも傑作でしょう。
表現したい概念を、単純な絵として表現する技法に、徹底的にこだわっています。

どれをみても、ウインタースポーツの特徴をシンプルに、表現して分かりやすい。
特に、バイアスロン競技は、距離スキーを履いたまま、射撃する姿勢が秀逸です。

ところで、日本には家紋も存在していて、今日まで息づいている固有の文化です。
古くより出自といった自らの家系、家柄、地位を表すために、用いられてきました。

紋所(もんどころ)や紋とも呼ばれますが、二万近くの家紋が確認されているそう。
日本人は、昔から意味や目的を、絵柄に象徴化する創意の才があるのでしょう。

国旗の”日の丸”の絵柄でも、平安時代の扇子に、既に描かれているといいます。
つまり、日本は象徴化のピクトグラムの世界でも、先進国であり続けたというわけ。

他方、日本人は、表意文字の漢字も使い続けてきたので、形で意味を見ますね。
漫画、劇画、アニメだって、日本人のお得意とする具象化は、世界をリードします。

これが、オタク文化の輸出につながり、コスプレだって自己表現のピクトグラムかな。
しかも、非常口マークの走り出すピクトさんも、ISOのお墨付きになっていました。

   
国際標準化機構ですから、世界標準なので、色々な国の公共施設で見かけます。
というわけで、外国のスキーヤーが増えている日本のゲレンデも、安全は重要です。

このために、黄色い三角形の安全に関わるピクトグラムをスロープで、よく見かけるのですが、これについては、次回の投稿に譲るとして、識字率の低いインドなんか、国政選挙の投票権まで、政党別にアイコンで分かるように識別されているなんて、世界のあらゆるところで、ピクトグラムは活躍しているというところなのでした。


おまけ:ゲレンデの安全標識だよ!



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