2017年3月29日水曜日

納豆のように、粘り腰で営業継続ができなかったのが残念 - 千畑スキー場(秋田県)

平成4年12月31日滑走

秋田は、納豆発祥の地 ともいわれ、 横手市金沢公園には石碑があります。
今からおよそ千年前、 源義家が後三年の役の戦いでこの地に遠征しました。

その際、地元金沢地区の農民に豆を煮させ、兵糧用に供出させたといいます。
そして、ほったらかしにした煮豆が、数日後にはこうばしい香りを漂わせました。

糸を引いていたのですが、義家はこれに驚き、食べてみたところ意外においしい。
このため、その後も食用にしたようで、これを聞いた農民達も作りはじめました。

これがきっかけで、後世に伝えたのが納豆になり、全国に広がったといわれます。
そんな縁なのでしょうか、業界大手のヤマダフーズの工場も近所にありました。

この会社は、業界四位の大手で、おはよう納豆のブランドで知られております。
回転寿司やお弁当の添え物用として使われる業務用納豆では、シェア70%。

グーグルマップから拝借

昔からマスコットキャラクターとして、かすり着物姿の「なっちゃん」が有名でした。
国道13号線そばにある本社工場には、このなっっちゃんの看板が目立ちます。

ここはもう美郷町で、スキー場も同じエリアにあるのですが、昔は千畑町でした。
平成の大合併で、郡南東部の六郷町、仙南村と合せて三町村合併です。

県内の平成大合併の第一号だそうですが、人口も二万人を超えています。
しかも、周辺には横手市や大仙市の都市圏もあり、スキーヤーが見込めます。

このため、規模の大きなゲレンデが開発されることになったのだと思うのです。
しかも、ゴンドラがメインで 距離が2.4キロと長く、林間コースが主体でした。

さすが、コクドの投資ですが、スキーブームの頃は、似たようなゲレンデが多い。
全国スキー場ガイドでも、ローカルスキー場のベタ記事みたない扱いなのです。

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ただ、ゴンドラ頂上で標高が810メートルと低く、積雪が少ない印象でした。
加えて、オープンもやや遅く、クローズまでの営業シーズンも短かったと思います。

ゴンドラ一本の縦線形の長いコースですから、バリエーションも乏しくなります。
そうなると、それをカバーするのは雪質なのですが、標高も今一低いのです。

しかも、道順には道しるべも少なくて、探し出すのに苦労したゲレンデでした。
帯に短し、たすきに流しといった感もしますが、飽きやすいのかもしれません。

そして、当日は、お客さんもほとんどいなくて、貸切状態だったのを覚えています。
というわけで、これで、本当に経営が成り立つのかと不安を覚えてしまいました。

実際、その予感は的中して、後年の平成19年、所有者のプリンスホテルが売却先を見つけられず、営業の継続を断念して廃業を決めたのですが、今はバックカントリーで登行するだけの静かなゲレンデに戻ってしまっていて、納豆発祥の地のような粘り腰には行かなかったのだなと、残念に思うのでした。


おまけ:
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